【アンティーク】ヴェネツィアのトレードビーズ4種

広く浅くな多趣味人間の自分ですが、その趣味のひとつにアンティーク・ビーズ集めがあります。

世界にはたくさんのビーズがあって、その一粒一粒に歴史や謂れがある。

こんなに小さく愛らしいものでお手軽にロマンに浸れてしまうのですから、有難いやら勿体ないやら……いつもうっとり眺めています。 

 

というわけで、今回はこちら。

イタリアはヴェネツィア製のトレードビーズ(交易用ビーズ)について、いくつか紹介させていただきます。

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左の黒いものは犬の牙……ドッグトゥースと呼ばれるもので、右は白い芯を持つことからホワイトハーツと呼ばれています。

どちらも1800年代から1900年代初頭の作。

なかでもホワイトハーツはかなりメジャーなトレードビーズで、アフリカ、アジア、北アメリカと、いろいろな場所から発見されます。

以前、カナダのホワイトホースの博物館でホワイトハーツを見かけたときは、「こ、こんなところまで!」と感動してしまいました。(そして写真を撮り忘れる……)

また、北西航路(北アメリカ大陸の北方を通って大西洋と太平洋を結ぶ航路)の発見に情熱を燃やした人々の話に嵌ったとき、氷に閉じ込められて全滅したジョン・フランクリン隊が、「イヌイットのためにビーズをたくさん持っていった」という記録があることも知り、それってもしやホワイトハーツ? と胸を熱くしたりもしました。

なんていうかあれですね、その昔、日本人が開発途上国に行くとき、現地の人のお土産用に電卓とかストッキングを持っていったのとなんとなく似ています。

 

さて、お次のトレードビーズはメディスンマンとラトルスネークです。

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メディスンマンは主にエチオピアに輸出されたビーズで、日本語に訳せば祈祷師、呪術師といったところ。

でもなぜそんな名前がついたのかは不明だそうです。

私が持っているのは黄色いイエローメディスンマンで、白いものは単なるメディスンマン。縦のラインと水玉模様が愛らしいです。

そしてお隣のラトルスネークはガラガラヘビ。

うねうねとした模様がヘビのそれを思わせるのでしょうね。

どちらも1800年代後期の作です。

ガラガラヘビに噛まれた! 大変だ、祈祷師を呼べ! というわけで、私はふたつ一緒に棒かんざしに挿して使っています。

 

ヴェネツィアのトレードビーズはほんとうにたくさん種類があり、私が持っているのはほんのごく一部、名前や意匠が気に入ったものだけです。(あと安いやつ……)

たまに何年も売れなかったお高いビーズがいきなりSOLD OUTになったりすると、小市民な自分はいったいどんな人が買ったのだろうと妄想してしまいます。