【アンティーク】日本のアクセサリー事情はかなり特殊

人類と装飾の歴史を調べていると、必ずぶち当たるもののひとつにビーズがあります。

現在発見されている世界で一番古いビーズは10万年以上前に作られた貝製のもので、出土したのはイスラエル北部のカルメル山。そこから延々と人類とビーズの歴史は続いていくわけですが、日本にはなぜか断絶の時期が訪れます。

他の民族と同様、貝や貴石などでビーズを作り、おしゃれをしていたはずなのに、古墳時代を過ぎるとネックレスや指輪、耳飾り(要はアクセサリー全般)がまったく出土しなくなり、当然のことながらアクセサリーの材料としてのビーズも作られなくなります

これ、いったいどういうことなのか、くわしいことはよくわかっていないのですが、江戸時代にかんざしや帯飾り用に少量のビーズが作られたくらいで、日本で本格的にビーズ作りが再開されたのは戦後。アメリカやヨーロッパ向けに作られたのがきっかけでした。(特にGHQ占領下時代のものは「オキュパイド・ジャパン」として今も高値で取り引きされています)

というわけで、オキュパイドものは持っていないのですが、戦後作られたビーズがあまりに精巧で美しいので、ここに何点か挙げさせていただきたいと思います。

 

まずはひとつめ。 

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網の目のような、もしくは繊細なレースのような作りのビーズ。

日本製は色は飽くまで控えめに、造形で勝負しているものが多く、その美意識の高さに驚かされます。 

 

お次は桃みたいに可愛いビーズ。

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小さい真珠のようなものはコンテンポラリー(現代モノ)で、大きなものが日本製のヴィンテージになります。

クリーム色の地に、手で一点一点吹きつけたかのような薄い桃色の塗料。

一粒一粒表情が違うので、見ていて飽きません。

ただし、ネックレスにしたら結構重かったです。(だから軽い現代モノを途中に挟んだのに、それでもずしり……泣)

余談ですが、古過ぎて自然に割れていってしまうビーズや、材料の関係なのかお酢のような独特の臭いを出すビーズもあって、残念ながら封印してしまったものもいくつかあります。

 

最後はこちら。

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ビーズというよりブローチの材料ですが、私はペンダントトップとして利用しています。

地味過ぎず派手過ぎず、主張はするけど出しゃばってもいない……。

こういうバランス感覚の優れたものを創るのって、日本人は非常にうまいと思います。