民俗女子の自由帳

~この世は不思議が多すぎる~

【怪談・奇談】三峯神社の怖い話、不思議な話3種

大学時代、民俗学のフィールドワークで集めたお話です。今回は秩父にある三峯神社について。

 

【50代の女性に聞いた話】

かなり昔の話だけど、私の夫が弟と友人の三人で三峯神社の石垣の修理に出かけたのね。そうしたら、お焚き上げと呼ばれるオイヌサマ(オオカミ)を祀るかやぶき屋根の建物のまわりに、観光客のものと思われるお土産がたくさん放り出してあったんだって。拾って神主さんに渡したらしいんだけど、段ボール箱2つ分もあったみたい。荷物を放り出していくくらい、なにか恐ろしい目にでも遭ったのかしらねってしばらく話題になってたわ。

 

【70代の男性から聞いた話】

江戸時代、南部藩の山城守という殿様の娘が、江戸で病気になったんだと。で、三峯神社に平癒祈願をしたところ、治ったので釣鐘を奉納した。とはいえ、昔のことだし重機なんてない。仕方なく大勢の人で山道を引き上げ、下りは重いので転がり落とし、止まったところでお堂を造って1年くらい置いておいた。その場所をドウノダイラというんだ。それと、転がり落とした途中の窪地で釣鐘のイボが取れてしまった。そこはイボノクボと呼ばれるようになった。最後は烏天狗が三峯神社まで引き上げるのを助けてくれたらしいよ。結局、神社にたどり着くまで3、4年かかったって話だね。(神仏習合の時代なので、神社でも鐘があります)

 

※ドウノダイラ、イボノクボを調べましたが、どのあたりかわかりませんでした。余談ですが、三峯山から西に行ったところにある武甲山には、「シラジクボ」という場所があり、思いっきりカタカナ表記なので「?」と思いながら登った経験があります。後で調べたところ、「シラジ」は北関東から東北の方言ですり鉢のことだそうです。自動車道が整備された現在、地元の人だけが知っていて、登山道にでもならないかぎり忘れられていく地名はたくさんあるんでしょうね。

あと、ラストでいきなり烏天狗が登場するので驚きました。歴史の話かと思ったらファンタジー! 映画や漫画だったら「伏線を張っておけ!」と注意されてしまいそうなレベルです。(笑) 

 

【80代の女性から聞いた話】

三峯神社に盗賊除けのお札をもらいに行った人がいたんだって。ところが札をもらっている間にカメラを盗まれてしまい、それではなんの意味もないと苦笑していたよ。

 

※最後、トホホだけど人生にありがちな話です。

 

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当時撮った写真が見当たらなかったので、Wikipediaのパブリックドメインより。参道から見上げるこの感じ、なかなか素敵です。

 

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